空港の放送や、飛行機が目的地に到着し降りるとき等の機内アナウンスの最後に「サンキューフォーユアコーポレーション」と言っているのをよく聞きます。
耳に残るフレーズですが、どういう意味なのか考えてみるとよくわかりませんよね。

この「サンキューフォーユアコーポレーション」は『ご協力ありがとうございました』という意味です。

スペルは「Thank You for Your Cooperation.」で、「cooperation」は「協力」と訳されますので、「あなたのご協力に感謝します」とか「ご協力いただきありあがとうございました」といった意味合いになります。

「コーポレーション」(corporation)は会社だから「あなたの会社に感謝します?」になりそうですが、よく見ると「o」の文字が2つあり異なる単語です。

  • corporation(会社)
  • cooperation(協力)

corporationは「コーポレイション」、cooperationは「コゥオペレイション」と発音します。
発音が非常似ていて、聞き分けるとしたら最初「co」の部分ですが、放送機器を通してだと違いを聞き分けるのはかなり難しいです。
アメリカ英語とイギリス英語でも若干発音が異なるようです。

『co』は「共同」「共通」「協力」などの意味がある接頭辞(接頭語)で、例えば「exist」は「存在」という意味ですが、これにcoを付けて「coexist」にすると「共存」となりますし、「worker」は「労働者」ですが「coworker」は「(一緒に働いている)同僚」という意味になります。

cooperationも、「co」と「operation」(動作、活動の意味)をつなげた「co-operation」で協力の意味になります。

そしてこのフレーズ、1987年に公開の映画「ロボコップ」でも台詞として使われていました。
「Thank You for Your Cooperation, Good Night!」と言っています。

少なくとも30年前からある表現なのですね。
結構有名なフレーズらしく、海外の様々なサイトで言及が見られました。

また、東京ディズニーランドとディズニーシーでもパレードやショーが始まる前のアナウンスでcooperationが使われています。
内容は以下の通りで、「あなたのご協力に感謝いたします。引き続きお楽しみください。」といった意味です。

  • We appreciate your cooperation and we hope you enjoy the rest of day.

その他、成田空港から東京駅へのシャトルバスの車内放送でも使われていましたし、よく聞いてると様々な公共の場所で言っているようですね。

同じ用にcoを使った用語として知られるのは「coworking」があります。
「働く」という意味のworkingと組み合わせた用語で、1つの共有スペースで個人や違う会社の人たちが働く場所を指します。
詳しくはこちら「コワーキングスペースとは?」をご覧ください。