読み方と表記が違っていたり、濁点があるものだと思っていたらなかったりなど、表記と読み方が違う又は難しい会社名・企業名をまとめました。

よく知られているのは、小さい「ャ」でなく大きいほうの「キヤノン」、大きい意味の「ビッグ」でなく「ビック」と表記する「ビックカメラ」などが挙げられますが、調べてみるともっともっとありました。
特に仕事での付き合いがあったりした場合、社名を間違えたままメールや封筒を送ってしまうと失礼になってしまいますので、これから関わりそうであれば頭の片隅にでも入れておいたほうがいいかもしれませんね。

実は会社につける読み方は特に制限なく自由につける事ができるため、例えばですが「株式会社 キーワードノート」で登記したとしても読み方は「かぶしきがいしゃ とうきょう」でもルール上問題はありません(ただ上記のようなあまりにも違うものは様々な支障が出てきそうです)。

これは人名も一緒で、キラキラネームのような漢字と読み方が全然違う氏名があるのはこのためです。

それでは表記や読み方を間違いやすい会社の名前を見ていきましょう。
誰もが知っているような有名企業でも、実は思っていた表記・読み方と違っていたなんて発見があるかもしれません。

なお「アボカド」と「アボガド」のような濁点のありなしで誤表記しやすいものについてはこちら「表記間違いしやすい言葉まとめ」をご覧下さい。

名称 間違えやすい点 説明
キヤノン 「ヤ」が大きい デジタル一眼レフカメラやプリンタなどで知られている会社。読み方は「きゃのん」ですがカタカナの表記は「キヤノン」です。文字のバランスや見た目からこのような表記にしたそうです。
キユーピー 「ユ」が大きい マヨネーズでおなじみのこの会社、読み方はご存知「きゅーぴー」ですが、表記はユが大きいです。理由は横書きにしたときに窪みがありデザイン的に美しくないからとのこと。
シヤチハタ 「ヤ」が大きい ネーム印やスタンプ等で知られている会社。読み方は「しゃちはた」ですが、表記は大きい文字の「シヤチハタ」です。
エドウイン 「イ」が大きい 日本のジーンズで知られる同社。意外にも表記は「ウイン」でした。公式に読み方を説明しているものは見つけることが出来ませんでしたが、テレビCMでの発音を聞いた限りだと小さい「ィ」の「エドウィン」と聞こえますし、その認識の方が多いと思います。
オンキヨー 「ヨ」が大きい 社名の通りスピーカー等の音響メーカー。表記は「ヨ」ですが読み方は小さい「ョ」の「おんきょー」です。
三和シヤッター工業 「ヤ」が大きい 「ツ」は小さい「ッ」ですが、「ヤ」が大きい方になっています。読み方は「しゃったー」です。
同業の「文化シヤッター」も同じ形式の表記になっています。
日経ソフトウエア 「エ」が大きい 読み方も表記通り「うえあ」です。何年か前までは「ウエア」という表記も多く見かけた記憶がありますが、今は「ウェア」の方が多いですよね。社名を表記する際には「日経ソフトウエア」ですので間違えないようにしたいですね。
椿本チエイン 「エ」が大きい、チェーンでなく「チエイン」 チェーンやコンベアで知られる企業。読み方は表記のまま「ちえいん」が正しいですが、「チェーン」と書いてしまいそうなのでご注意を。
文化シヤッター 「ヤ」が大きい シャッターで有名な会社。表記は「シヤッター」ですが読み方は「シャッター」です。
同業の「三和シヤッター工業」も形式が同じ表記となっています。
ジヤトコ 「ヤ」が大きい 車の変速機で知られる自動車部品メーカー。日産自動車のグループです。読み方は「じゃとこ」ですが、表記は「ジヤトコ」。
ゴールドウイン 「イ」が大きい 「ゴールドウィン」と表記してしまいそうですが「ウイン」です。バイクにに取り付けるバッグやスポーツウェアなどで知られている会社で、「エレッセ」や「ザ・ノース・フェイス」ラグビーメーカーの「カンタベリー」も保有している企業です。
富士フイルム 「イ」が大きい カメラやフィルムで有名な会社。「ふぃるむ」と読まず、カタカナの表記通り読み方も「ふいるむ」が正式です。
ビックカメラ ビッグでなく「ビック」 CMなどでもおなじみ大手の電気屋さん。英語で大きいのbigから「ビッグカメラ」と表記したり発音してしまいそうですが、正式名は「ビックカメラ」(BIC CAMERA)です。
ブルドックソース ブルドッグでなく「ブルドック」 ソースでおなじみの会社。犬のブルドッグから由来した社名で、アルファベット表記もBULL-DOGですが、濁音の多いのを避けるため創業者がブルドックとしたそうです。なので読み方は「ぶるどっく」です。
吉野家 「吉」が違う漢字 牛丼の吉野家。
何が違うのかというと「吉」の漢字です。
正しい漢字は口の上が土のように下の棒が長い方の「吉」になりますが、パソコンからだと変換できない(環境依存文字のため一部機種で変換できても他で文字化けする)ためこのような表記で広まっていますが、お店のロゴを見ると確かに下の方が長い吉野家になっています。
綜合警備保障 総合でなく「綜合」 ALSOKで知られる警備会社。漢字の表記が「総合」でなく「綜合」です。読み方は一緒で「そうごう」。
ブリヂストン ジでなく「ヂ」、四つ仮名(ジ・ヂ・ズ・ヅ)を使用 世界最大のタイヤメーカー。創業者の石橋さんから「ブリッジ(橋) ストーン(石)」これを逆にしてつけられた社名なのは良く知られた話ですが、カタカナ表記が「ブリッジ」でなく「ブリッヂ」です。理由はラヂオやビルヂングと同じようにアルファベットのDが使われているだと考えられます。
味の素ゼネラルフーヅ ズでなくて「ヅ」、四つ仮名(ジ・ヂ・ズ・ヅ)を使用 調味料などでおなじみの食品メーカー。フーズでなくフーヅです。なお2017年7月1日に「味の素AGF株式会社」へ社名変更されています。
アメリカン・エキスプレス エクスプレスでなく「エキスプレス」 クレジットカードで知られるアメリカのカード会社。英語のexpressは多くの場合「エクスプレス」と表記される事が多いですが、アメックスの場合は読み方・表記ともに「エキスプレス」です。
三菱レイヨン レーヨンでなく「レイヨン」 服の素材として使われているレーヨンを生産していた会社で、他ではあまり「レイヨン」とは表記されません。
現在は三菱レイヨン、三菱化学、三菱樹脂の3社で三菱ケミカルになっています。
イトーヨーカドー 堂でなく「ドー」、店舗名と社名の表記が違う スーパー等を展開している同社ですが、社名は「イトーヨーカ堂」で、お店の表記は「イトーヨーカドー」と異なっています。
ヰセキ(ゐせき) イでなく「ヰ」、旧字を使用 田植え機やコンバインのメーカーで知られている会社。
会社名は「井関農機」で、製品名が「ヰセキ」(ゐせき)です。
戦後使われるようになった「イ」ではなく、以前から使われている「ヰ」で表記します。
ドン・キホーテ 店のロゴは「.」ですが、社名は「・」と、店舗名と社名の表記が違う 会社名は「株式会社ドン・キホーテ」ですが、店舗のロゴや表記を見ると「ドン.キホーテ」のようにドットが使われています。
あとは「ドンキ」と略されて呼ばれるので、「ドンキ・ホーテ」という表記だと思い違いしているパターンもあるようです。
ニッカウヰスキー イでなく「ヰ」、旧字を使用 「ニッカウイスキー」ではなく「ヰ」が使われています。
水にこだわっているニッカなので井戸の漢字を使い「ニッカウ井スキー」としたかったようですが、創業当時は漢字とカタカナの混在がNGのため、時の形が似ている「ニッカウヰスキー」となりました。
マルキユー 「ユ」が大きい 「マルキュー」ではなく大きい「ユ」が使われていますが、読み方は「まるきゅー」です。
埼玉県に本社がある釣具・釣エサ販売の大手。
渋谷などにあるファッションビル「109」(いちまるきゅー、通称:マルキュー)とは関係ありません。
サイゼリヤ アでなく「ヤ」 安くて美味しいイタリアンが食べられるファミリーレストラン。
「サイゼリ」という表記をSNSなどでよく見かけますが、正しくは「サイゼリ」です。
トップバリュ バリューでなく「バリュ」 巨大ショッピングモールなどを運営するイオングループのブランドの1つで、スーパーマーケット・プライベートブランド(PB)で知られるトップバリュは、バリューと伸ばさず「バリュ」が正しい表記です。
TOPVALU valueでなく「valu」 上記と同じ「トップバリュ」のアルファベット表記ですが、価値の意味がある英語の「value」でなく、「valu」の表記が正しいので「TOPVALUE」でなく「TOPVALU」となります。
アロンアルフア 「ア」が大きい 瞬間接着剤でよく知られるアロンアルフアは、読み方はアが小さい「アロンアルファ」ですが、表記は大きいアです。
万代シテイ 「イ」が大きい 新潟にある商業地のことで、「シテイ」と大きいイで表記されますが、読み方は「シティ」です。
その一部である「万代シテイバスセンター」は路線バス・高速バスの発着点となっている施設ですが、そこの立ち食い食堂「万代そば」は「万代バスセンターのカレー」として全国ネットのテレビでも時々取り上げられる有名店で、このバスセンターの知名度をも上げています。
参考:バスセンターのカレー・万代そば