2005年(平成17年)の日本新語・流行語大賞です。1984年から開始され、この年は第22回に当たります。
前年・翌年と、すべての年の流行語についてはこちらをご覧ください。
2005年に起きた主な出来事は以下の通りです。
流行語が生まれた時代背景として参照ください。
- ジョージ・W・ブッシュが2期目のアメリカ合衆国大統領就任(1月)
- 受け入れを見送っていたロシアが批准したことで京都議定書が発効(2月)
- 中部国際空港(セントレア)が開港(2月)
- スペシャルオリンピックス長野大会開幕(2月)
- 福岡県西方沖地震発生(3月)
- 2005年日本国際博覧会(愛知万博)、「愛・地球博」が開幕(3月)
- スマトラ島沖地震発生(3月)
- 北京で反日デモが行われ街が荒らされたり日本大使館襲撃されるなどの事件も起きました(4月)
- JR福知山線脱線事故が発生(4月)
- 北朝鮮が日本海に向けて地対艦ミサイルを発射(5月)
- マイケル・ジャクソンさん、性的虐待疑惑裁判で無罪判決(6月)
- 天皇皇后両陛下が太平洋戦争戦没者の慰霊の為にサイパン島を訪問(6月)
- ロンドン同時爆破事件(7月)
- 野口聡一さんが搭乗したスペースシャトル「ディスカバリー」の打ち上げ成功(7月)
- アメリカでハリケーン「カトリーナ」が猛威を振るい多数の死者とともに略奪や感染症や性犯罪などが多発(8月)
公式サイトの発表はこちら「2005年の日本新語・流行語大賞」です。
2005年の日本新語・流行語大賞
2005年 年間大賞
小泉劇場 | 小泉純一郎首相の在任中に起きた「劇場型」の政治とも呼べるような展開や流れを指す言葉。 郵政国会、解散・総選挙、総選挙での圧勝、郵政法案成立、刺客など一連の出来事は小泉首相の意図するしない関わらずそれぞれが大きな話題になりました。 受賞者は自由民主党幹事長の武部勤さん、衆議院議員の片山さつきさん、衆議院議員の飯島ゆかりさん、川条志嘉さん。 |
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想定内(外) | ライブドアによるニッポン放送の「買収事件」と呼ばれる騒動で堀江貴文さんがよく口にしていた台詞。 2005年2月にライブドアがニッポン放送株の35%取得し最大株主となりますが、「敵対的買収」として当時ニッポン放送の子会社だったフジテレビジョンも反発しソフトバンク・インベストメント(現:SBI)ががホワイトホースとして登場するなどマスコミにも大きく取り上げられるなど話題に。 受賞者はライブドア社長の堀江貴文さん。 なお堀江さんについては2004年の流行語でも「新規参入」でトップテン入りしています。 |
2005年 トップテン
クールビズ | 夏に軽装することで省エネにつなげる事を目的とした、環境省が中心となって推し進めるキャンペーンまたはその軽装を指す用語。 ノーネクタイ・ノージャケットのような軽装をする事で、これまで過剰に低温にされていたエアコンの設定温度を上げるなどで電気の節約・省エネになります。 具体的には摂氏28度の室温の中でも涼しく効率的に働くことができるような軽装と環境省では説明されています。 2003年に環境大臣に任命された小池百合子さんが、小泉首相から「夏場の軽装による冷房の節約」をキャッチフレーズにしたらどうかとアドバイスされ旗振り役に。 クールビズの名称については一般公募から選ばれたもので、語源は「涼しい」と「格好いい」の意味があるクール(cool)と、「仕事」のビジネス(business)を組み合わせた造語。 受賞者は小池百合子さん。 |
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刺客 | 9月の衆院選で、小泉首相の郵政造反組と呼ばれる郵政民営化法案への反対を理由に自民党を離党処分した立候補者に対し、同じ地区から対立候補として自民党公認者を送り込んだことから、これを「刺客」と表現したことから。 最初に「刺客」と発言したのは亀井静香さんとされます。 受賞者については「該当者なし」となっています。 |
ちょいモテオヤジ | 女性から好感がもたれるであろうファッションやライフスタイル、お洒落に気を使う中年男性を指す言葉で男性向けファッション雑誌「LEON」(レオン)から生まれた言葉。 裕福なイタリア人男性を模範とし、いわゆる「オヤジ」と呼ばれる世代をターゲットにした雑誌で、「ちょいモテオヤジ」の他「ちょいワルオヤジ」などの言葉を生み出しました。 同誌のモデルで、ちょいモテオヤジの代表モデルとされるのはパンツェッタ・ジローラモさん。 受賞者はLEONの編集長・岸田一郎さん。 |
フォーー! | お笑いコンビ「レイザーラモン」(住谷正樹さん、出渕誠さん)の住谷さんが扮する「レイザーラモンHG」が言う決め言葉、叫び。 「ハードゲイ」という設定のキャラで、高速の腰振りや、両手を高く挙げ「(人の名前や物、話題の対象物など)フォーー!」などと叫ぶ持ちネタ・ギャグがあります。衣装は露出の多い黒い革の服。 TBS系列のバラエティ番組「爆笑問題のバク天!」出演をきっかけにブレイク、様々なテレビ番組で引っ張りだこに。 受賞者はレイザーラモンHG。 |
富裕層 | これまでお金を持っている裕福な人たちを「金持ち」とか「高額所得者」などと呼んでいましたが、この年からは「富裕層」と表現される場面が増えてきました。 「流行」と呼ばれるほど爆発的に使われたはけではありませんが、言葉から理解できるわかりやすい表現から、現在もよく使われる言葉となっています。 受賞者は当時すみしんウェルスパートナーズ社長の田中嘉一さん。 |
ブログ | Weblog(ウェブログ)を略した用語で、個人が日記や写真を公開出来るシステムで、IT企業を中心に無料・有料含め様々なブログサービスが誕生、ユーザが急増し「ブログ」の普及が進みました。 Weblogはウェブサイトのウェブ(web)と、記録や履歴などの意味があるログ(log)を組み合わせて出来た言葉。 これまでウェブサイト(ホームページ)は制作から運営まで専門知識が必要で、素人にとってはなかなか敷居の高いものでしたが、ブログの誕生により専門知識はあまり必要なくなり手軽に誰でも情報発信が可能になりました。 ブログ(Blog)を行っている人を指すブロガー(blogger)という用語も使われるようになりました。 なお、「ウェブサイト」と「ホームページ」の違いについてはこちらで解説しておりますのでご覧ください。 受賞者は「鬼嫁日記」としてテレビドラマ化もされた人気ブログ「実録鬼嫁日記」のブロガーであるカズマさん。 |
ボビーマジック | この年のプロ野球日本一となった千葉ロッテマリーンズの監督ボビー・バレンタインさんの采配や選手起用、手腕について表現した言葉。 対戦相手のピッチャーにあわせて毎日スタメンを変えたり、若手の起用、先発ピッチャーによってキャッチャーを変えるなど、独自の戦略によりチームを優勝へと導きます。 特に活躍を見せた西岡剛さんや今江敏晃さんは「ボビーチルドレン」と呼ばれました。 受賞者は千葉ロッテマリーンズのサブローさんと今江敏晃さん。 |
萌え~ | 主にアニメ・漫画・ゲームソフト等に登場するキャラなどへの好意や恋慕などの感情を意味する言葉で「好き」とも少し異なる「狭くて深い感情」などと表現されます。 動物や物に対しても「萌え」の対象になる場合もあります。 上記はサブカルチャーの世界での俗語としての使い方で、1980から90年代からすでに所謂「おたく」と呼ばれる人達の間では存在しており2000年に入ってからは一般層にも言葉の意味が浸透するようになりました。 なお本来の「萌え」意味は「草木が芽を出す」などです。 受賞者は秋葉原のメイドカフェ「@ほぉ~むカフェ」のメイドさん達によるメイドアイドルユニット「完全メイド宣言」。 |
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