OSとはオペレーティングシステム(Operating System)の略で、読み方はそのまま「オーエス」と言い、日本語で「基本ソフト」と訳されています。
「operate」は操作・運転などの意味があります。

どんなものかというと、例えばWindowsのパソコンを例に説明します。
多くの場合、電源を入れたらロゴが表示されてWindowsが起動し、スタートメニューがあって、電源を切るときはメニューからシャットダウンをクリックしますよね。
それらはコンピュータを作った瞬間に自然にそうなっているのではなく、すべてそう動くようにプログラムで作られているからです。
Windows
出来たばかりのOSのないコンピュータ・パソコンは「かなりすごい計算力や処理能力を持った、何もしない箱」であって、それ自体ではほとんど何も出来ません。
今マウスでクリックしたりキーボードで文字を入力したりインターネットを見るなどの様々な操作や命令は、OSを通して実行しており、それを可能にしてくれるこのようなプログラムを「OS」と言います。

これはパソコンに限らずスマートフォンも一緒で、OSの組み込まれていないだた作っただけのスマートフォンは「通信や通話の機能を持った、何もしない箱」であって、OS使って操作や命令をする事で通話も通信も行えるようになるわけです。

パソコンではOSをインストールする前にもBIOS(バイオス)というプログラムが組み込まれてはいますが、簡素な命令しか出来ない仕様です。
WindowsなどのOSはBIOSから組み込みます。この組み込んで使えるようにする事を「インストール」と言います。

ただ、OSをインストールしただけでは出来る事は限られており、パソコンに命令・実行が出来るようになっただけに過ぎません。
今度は絵を描いたり表計算が出来るプログラムだったりが必要になります。

そのようなOS上で動作するプログラムを「アプリケーションソフト」といい、Windowsに付属しているもので言うと、メモ帳やペイントなどがアプリケーションソフトに該当します。
しかしそれら付属のソフトでは不十分な機能しかないため、表計算ならエクセルだったり画像編集ならフォトショップなどのソフトを別途購入したりします。
アプリケーションソフトは「ソフトウェア」「応用ソフト」や単に「ソフト」とも言います。

今あなたが見ているこのページも、OS上にインストールされている「ブラウザ」と呼ばれている「ウェブサイトを閲覧できるソフト」を利用して見ています。
パソコンならIE(インターネットエクスプローラ)やGoogle Chrome、Firefox、Safariなどがよく使われています。

下記ではパソコンとスマートフォンで使われているOSについてさらに詳しく見ていきます。

OSの訳として一般的によく耳にするのは「基本ソフト」ですが、コンピュータの管理や制御を行う「システムソフトウェア」の事を基本ソフトと呼ぶ場合もあります。
なお、基本ソフトの反対語(対義語)は「応用ソフト」または「アプリケーションソフト」が該当します。
パソコンにおいてのOS
パソコンでよく使われているOSは以下の3つが挙げられます。

  • Windows(ウィンドウズ)
  • OS X(オーエス テン)
  • Linux(リナックス)

Windowsはマイクロソフトが販売しているOSで、アップル以外のパソコンのほとんどすべてにインストールできます。
個人・企業とも最もよく使われているOSです。
下記で紹介するOS XとLinuxは無料のためこの3つの中では現時点で唯一有料で販売されています。

OS Xはアップルが販売しているパソコン用に提供されていて、他のメーカーはOS Xをインストール出来きないため、当然自作PCでの利用も不可です。
2013年に発表されたOS X Mavericks含むそれ以降のバージョンは無料でアップグレードが可能になっています。

Linuxは玄人や技術者・開発者向けのOSとして利用されていて、WindowsとOS Xが多くのシェアを占めているため一般にはあまり聞かないと思います。
無料で提供されていて、Windowsと同じくアップル以外のパソコンにインストールできるため、自作パソコンでもよく使われます。
Linuxから派生して誕生OSの事を「Linux系」のように表現し、よく知られているのは「Ubuntu」(ウブントゥ、ウブンツ)です。

Windows Vista、Windows 7のようにバージョンによって名称が異なり、操作性やデザインなど見た目にも違うものになります。

なお、アップルのOS X登場前はMac OS(マック オーエス)が採用されていました。
これは単にバージョンが違うのではなく、互換性のない別システムのため「Mac OS」「OS X」はそれぞれ区別して呼ばれます。

どのOSが優れているかは、それぞれ個人の意見になりますので使ってみるのが一番ですが、Windowsはシェアが多い分、無料有料含めたさまざまなソフトが開発されていたり、周辺機器が充実していたり、トラブルがあってもネットを探すと解決方法が多いなどのメリットがあります。
ただここ数年はOS Xのシェアも増え、情報発信も多くなっているので、それらの差はあまり意識しなくてもいい程になりつつあります。

スマートフォンにおいてのOS
スマートフォンでよく使われているのはこちらです。

  • Android(アンドロイド)
  • iOS(アイオーエス)

Androidはグーグルが提供しているOSで、アップル以外のほとんどのスマートフォンで使われているシェア1位のOSです。
OSを構成するソースコードを公開して開発していて(オープンソース)、基本的に誰でも無償でダウンロードして利用が出来ます。

iOSはパソコンでいうOS Xと同じくアップル製のスマートフォンやタブレット等にインストールされるOSで他社製のスマートフォンにはインストール出来ません。
Androidと同じく無料でアップデート可能です。

2015年1月時点では上記2つのOSが圧倒的なシェアを占めています。
過去にはマイクロソフトが「Windows Mobile」というOSを提供しましたが2012年5月にサービスを終了。
「Windows Phone」として引き継いでいますがシェア拡大には至っていません。

他にもFirefoxのブラウザで知られるMozillaが開発している「Firefox OS」(ファイアフォックス オーエス)や、CPUの製造販売で知られるインテル主体でモトローラ、NEC、NTTドコモ等も開発に加わっている「Tizen」(タイゼン)、日本では短期間しか販売されていなかったスマートフォン「BlackBerry」(ブラックベリー)で採用されている「BlackBerry OS」も存在します。

アンドロイドは無料で使えるという認識が広まっていますが、実は製造メーカーから「Google Mobile Services(GMS)」の名目でタブレット10万台につき7万5000ドル、1台あたり75セントというわずかながらですがライセンス料が必要と報じられています。

パソコンとスマートフォンを例に挙げましたが、それ以外のコンピュータにもそれぞれの用途に合った企業独自のOSが使われている事などもありますので、ここで紹介している以外にも世の中には数多くのOSが存在しています。