「IoT」は「Internet of Things」の略で、日本語では「モノのインターネット」と訳されるIT用語です。
近年本当によく耳にするようになりましたが、言葉だけ聞いても何のことなのかサッパリわかりませんし、説明を聞いても難しくてイマイチ何が出来るのかよく理解できないという声をよく聞きます。
技術的な事であったり、掘り下げた話をすると無限に広がってしまう話のため、ここではIoTの仕組みであったり、何がどう変わるのかや、実は身近で実際にIoTが使われている例を示しつつ、出来る限り簡単にわかりやすく解説します。
まずはIoT読み方ですが、アルファベットそのまま「アイオーティー」です。
上記の通り「Internet of Things」の略で、Thingsは物とか事物という意味なので、直訳でも「モノのインターネット」となります。
これまではモノはモノであり、どこかに繋がっているわけではありませんでしたが、それらがインターネットにつながる事を意味しています。
ただのモノが、ネットワークに繋げる事によって遠隔でコントロール出来たり、ネット上にアップしたデータや情報を読み取って、意図した通りに行動させるような事が可能になります。
また、それらのモノ同士もやり取りを行い、連携した動作や効率のいい動きも実現出来ます。
IoTはこのような概念や環境を指す用語として使い、それらの機器は様々な呼び方がありますが「IoTデバイス」等のように表現します。
明確にIoTの定義が定められているわけではありませんが、実は日本の法律にもIoTについての説明があります。
「特定通信・放送開発事業実施円滑化法」第五条にある附則で、「インターネット・オブ・シングスの実現」について「インターネットに多様かつ多数の物が接続され、及びそれらの物から送信され、又はそれらの物に送信される大量の情報の円滑な流通が国民生活及び経済活動の基盤となる社会の実現をいう。」と定義しています。
なお、「Internet of Things」という表現はRFID(電波を用いた近距離での情報をやりとりする技術)の技術者Kevin Ashton(ケビン・アシュトン)さんが1999年に最初に提唱したとされ、その後ビジネス雑誌で見かけたり技術系のイベントを目にするようになったのは2000年代後半頃からで、テレビでも見かけるようになったのは2013年頃からと記憶しています。
以下では身近に使われているIoTの事例を挙げて、さらに詳しく解説していきます。
IoTの身近な事例
上記ではIoTの概念から仕組みや意味を説明しましたが、これだけだとピンとこないかもしれませんので、実際にIoTが使われている例をピックアップしました。
そして、今後IoTはどのように活用されていくのか、予想も含めて書いてみましたのでご覧下さい。
ブルーレイレコーダー
外出先からスマホで簡単にテレビの録画予約が出来る機能はもう当たり前に付いているといえますが、これもネットワークに接続することで可能になった機能です。
その場にいてボタンを押さないと操作出来なかったものが、インターネットを介して遠くにいながら多くの操作を出来るようになりました。
象印マホービン「i-Pot(アイポット)」
2001年3月の発売当時、かなり話題になった「i-Pot」は、日常的にお茶を飲むお爺さんお婆さんの家で使う事を想定した通信機能付き電気ポットで、給湯の操作が指定されたメールアドレスに届き、ウェブ上でもそれらが確認出来ます。
こうすることで体調が悪くお茶を飲む頻度が減ってしまった時などはすぐにわかりますし、生活習慣の変化にも気づけますね。
ちなみにネット接続はNTTドコモのネットワークを使用することになり「みまもりほっとライン」の契約が必要です。
「電気ポットだけ」だったものが、ネットワークに接続することで遠くからでも「見守る」事が出来るようになった事例でした。
電気・ガス・水道の検針
これまでは人の足で各家庭をまわってガスメーターや電気メーター、水道の使用量を見る検針の作業が必要でしたが、メーターにIoTの技術を使った装置にすれば、使用量のデータがネットワークを通じてデータセンターに送信できますので、検針が不要になります。
すでに数社からこのような機器が販売されており、導入している会社もかなりあります。
こ人員のコスト削減やデータを一括管理でき且つ正確な数値を得る事が可能に。
IoTのメリット・デメリット
IoTが実現・活用することによるメリットとしては、上記で説明したように圧倒的な作業効率化や、様々なモノか飛躍的に便利に使えるといった事です。挙げればきりがありませんので一言でいうとこうなるかと思います。
ネットに繋がないより繋がってる方がいいに決まってる・・・と考えられますが、結構重大なデメリットも存在します。
これから様々な問題も出てくる可能性がありますが、2018年現在ですと以下の2点が大きなデメリットになり得ます。
- セキュリティ面の問題、クラッキング(ハッキング)されると悪意ある操作を自由に行われてしまう
- サーバー障害であったりネットワークトラブルがあった際に全く機能しなくなる