「TL;DR」は「too long; didn’t read」の略で、直訳すると「長くて読めない」です。
ネット掲示板などに書き込まれた冗長(無駄に長い)な文章に対して、「長すぎて読めねーよ」「文章長過ぎ」「読んでねーよ」といったような皮肉や嘲笑の意味合いで使われるネットスラング

こうした意味から転じて、メールやブログなどで長文になりそうな時に、要約するための見出しとしても使われるようになりました。

小文字の「tl;dr」であったり、セミコロン無しの「TLDR」やスラッシュの「TL/DR」、did notなので「TL/DNR」とする表記も見られます。
最近では記号を付けない「TLDR」がよく使われているように感じます。

発祥は2000年代初めの頃の英語圏で、ネット上に書き込まれた無駄に長い文章に対して使われれるようになりました。
ネット用語としては比較的古くから使われだしていたものの、2022年現在でもまだ一般的にはあまり知られていないうえ、言葉の成り立ちからもビジネスシーンであったり畏まった文章を書く時などには不向きです。

ただ、近年悪い意味として使われる機会は減っており、特に海外では文章を要約するための便利な用語として使われるようになっていて、限られたグループに送られたメールではありましたが、実際にグーグルからのメールにも使われていたのを見かけました(2022年に送信されたもの)。

日本ではTwitterなどのSNSやネット掲示板でも目にする機会は稀で、見かける場面としてはエンジニアなど技術系のブログであったり、そういった人たちが集まる情報交換の場くらいかと思います。

それでは実際にどんな使われ方をしているのか、下で詳しく見ていきましょう。

ブログの見出しや項目として

ブログやウェブサイトで、記事の最初か最後の見出しや項目に「TL;DR」と書き、その下に要約や結論を文章で書きます。

日本ではエンジニアやプログラマーの方が運営しているサイトでこのパターンを一番目にします。
技術系の方はGitHubを使っていたり海外の情報を参考にコードを書いたりするため、比較的tl;drの認知度が高いと思われます。

見出しに大きく書かれていたりするので、知らない人から見ると文字化けでもしているかのように映るかもしれません。

文章の要約や結論を書く際に

  1. TL;DR: 添付資料に必要事項を書いて返信してください (以下に長文が続く)
  2. TLDR; 新商品が28日に発表されますが公開しないで下さい (以下に長文が続く)
  3. (長文の最後に)TLDR まだ詳細が決まってないので待機することにした

要約や結論であることを示しています。
最初にこのように表記しておいて、下に説明の長文が続きます。

文章が長いと何をして欲しいかであったり、結論が見えにくくなったりしますが、そのような場合にあらかじめTL;DRで表示しておきます。
海外からのメールやメッセージなどで使われているいるのを見かけますが、日本では見かける機会は少ないです。

長文へのレス・返答で

  1. (長文へのレスで) >>TLDR
  2. (自分の書き込んだ長文の最後に)TL;DR つまり俺にもわからない

本来はこちらの意味で使われだしたTL;DRでしたが、こういった意味で使われる場面は減りつつあるようです。
1番のように書き込まれた長文に対してのレスで皮肉を込めて「長すぎ読めない」というよなニュアンスで使ったり、2番のように説明が長すぎたなという時に最後に結論を言うときであったり、自虐的に使用することもあります。