あたり一面雲海で覆われた幻想的な風景、まるで雲の上に浮かんでいるような「天空の城」として有名になった「竹田城」。
どこでその姿を見たり写真撮影をする事ができるのか、展望台までのアクセスや雲海が発生する時期や条件であったり、必要な装備、どのような登山道なのかなどをまとめました。
上の写真は立雲峡という竹田城の隣にある山の展望台から撮影したもので多くの方がこの位置から撮影した写真をネットで公開している風景なわけですが、実際に行ってみると立雲峡から見た竹田城だけでなく、竹田城自体から見る雲海もとても素晴らしい眺めだったので、この記事では「立雲峡から見る竹田城の雲海」と「竹田城から見る雲海」の両方についてご紹介します。
なお、「立雲峡の駐車場」から「竹田城の駐車場」までは車で15分ほどの場所にあるため、両方からの眺めに挑戦するとより竹田城を楽しめるかと思います。
ただ、共に結構な距離を歩きますので、それなりの装備と体力を考慮して、くれぐれも無理をしないようにして下さい。
目安としては立雲峡駐車場から展望台までは徒歩約40分、竹田城へも40分位(中腹駐車場までのバスやタクシーだと時短可能)になります。
そのため、11月でいう明け方は6時過ぎ(日の出は6時45分頃)なので、最初から見るには単純計算で5時20分には駐車場に到着していないと間に合いません。
それでは下記でさらに詳しく解説に入りますが、まずは雲海が発生しないと始まりませんので、どのような時に見ることができるのか、時期や時間や気象条件をご覧ください。
雲海を見ることが出来る時期や条件
雲海が出来る条件は細かく説明すると複数のパターンがありますが、竹田城では以下の条件か重なった時によく発生します。
時期 | 9月~12月上旬(特に11月頃、晩秋) |
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時間 | 明け方から9:00頃まで |
気象 | 湿度が高い状態、出来たら前日に雨が降り、放射冷却がある状態で当日はよく晴れている。 前日の日中との気温差が大きく、風がかなり弱いか無風。 |
前日・当日の天気についてはこちらでピンポイントに予報が出ていますので、雲海が発生するかの判断にご利用下さい。
また行政のウェブサイトにも詳しく解説されていますのでご覧ください。
立雲峡の展望台から見る竹田城の雲海
竹田城の紹介としてよく使われる、雲に浮かんでいるようなこの位置からの写真は、朝来山の中腹に位置する「立雲峡」からの風景です。
登山口の立雲峡駐車場から歩いて行くと「第三展望台」「第二展望台」そして一番高い位置にある「第一展望台」へとたどり着けます。
上でも触れましたが、駐車場から第一展望台まで徒歩で約40分位になりますので、6時過ぎの明け方(11月の場合)に間に合わせるには5時20分には駐車場に到着する必要があります。
ただ、実際に登ってみると第一展望台まで写真を取りながらでも30分かからない位ではありましたが(書いてる人は30代です)、急勾配な箇所もありますので年齢や体力に合わせて、くれぐれも怪我をしないよう無理しない範囲での登山をお願いします。
昼間登るには下記の道具は特に必要ありませんが、日が明ける前からチャレンジする方は動きやすい格好と冷え込みに耐えられるような防寒具、そして「ヘッドライト」または「懐中電灯」が必須となります。
真っ暗な山ではライトがないと身動きさえとれませんので事前に準備しておきましょう。
公式サイトではこの他に霧や水蒸気で濡れないよう「雨カッパ」も推奨していますので、水滴が心配な場合は持っていくといいでしょう。
また、帰りに登山口で「立雲峡の環境整備協力金」として1人あたり200円(20名以上の団体は150円/1人、高校生以下と竹田地域住民は無料)が必要になりますので、財布も忘れずに持っていきましょう。
以前は普通自動車1台あたり300円、マイクロバス1台あたり1000円でしたが、2018年4月1日より変更になりました。
登山口となる立雲峡駐車場へのアクセスはこちら。
Googleマップへ
実際に駐車場から第一展望台までの道のりを見ていきましょう。
登る際は5時頃で真っ暗だったため、掲載している写真は下山の際に撮影したものです。
登山口付近の駐車場です。
この奥にもさらに長く駐車場が続きますが、雲海が発生しそうな日は朝5時にもなるといっぱいになります。
基本的には道幅もある程度あり、危険なほどの急勾配はありませんが、通常の登山と同じような道や一部狭くなっている箇所もありますので十分注意下さい。
写真は日が明けてからですが、明け方までに出発する場合は真っ暗で先が全く見えませんので、必ずライトを持っていって下さい。
こちらが第三展望台です。
意外と登山口から近いです。
帰りに撮った写真ですが、かなり濃い霧が発生しており、残念ながら竹田城は撮れませんでした。
第二展望台です。
第三展望台からはそれほどの離れていませんでしたが、ここから第一展望台までが長かったです。
第一展望台です。
登山口から約30分位だったと思います。
6時前には場所を取るのもギリギリなほど混み合っていました。
次は竹田城自体から見た雲海について解説です。
竹田城から見る雲海
立雲峡にある展望台からの眺めも素晴らしいですが、竹田城自体からみる雲海も見応えがあります。
この日は立雲峡を早めに切り上げて、そのままコチラへ来てみました。
なお、竹田城は1年中入れるわけではなく閉山期間がありますので公式サイトにあるお知らせを確認してから行きましょう。
毎年変動ありますが、2018年は1月4日から2月28日でした。
竹田城駐車場・登山口はいくつかあり、今回は利用者も多くわかりやすい「山城の郷」の駐車場から竹田城へ登ってることにしました。
いずれの駐車場も立雲峡から車で10分ほどの場所にあります。
山城の郷駐車場へのアクセスはこちら。
Googleマップへ
山城の郷の駐車場に車を止めて、駐車場出口付近にある竹田城へ繋がる道路へ進みます。
この先に「第2駐車場」と「第1駐車場」がありタクシーかバスを使うと「第2駐車場」まで運んでくれます。
以前は第1駐車場まで車で乗り入れる事ができたようですが、現在は第一第二とも一般車両は入る事が出来ません。
今回はバスなどは利用せず歩いて行ってみることに。
普通の道路がしばらく続き、タクシーやバス(天空バス)が停まる第2駐車場にたどり着きました。
もう少し先には第1駐車場がありました。
第1駐車場にあるトイレが最後で、この先はありませんのでここで済ませておきましょう。
さらに進むと「落ちない岩」なるものがありました。
岩のすぐ後ろは崖になっており、今にも落ちそうな位置にありますが留まっています。
2週間ちょっと前の10月31日に看板を立てて、岩にしめ縄を取り付けたとのこと。
これから有名な岩になるかもしれませんね。
さらに歩くと受付が見えてきました。
入場料は大人500円でした。
ここからはもうすぐ竹田城の入り口で、素晴らしい石垣が目の前に広がります。
立雲峡の第一展望台から離れてすぐに濃い霧が発生し、竹田城に着いてもまだ残っていましたが、15分もするとだんだんと晴れて来はじめ、綺麗に雲海が現れてくれました。
ガイドの方曰く、雲海はすぐ無くなったり出てきたりと変わりやすとの言葉どおり、はっきりとした雲海は短時間で消えてしまいました。
短時間ではありましたが、本当に雲の上に浮かんでいるような素晴らしい眺望でした。