「サイレント値上げ」は、サービスや製品はそのままで、ユーザに伝えることなく(発表しても目立たないように)値上げをする事、または価格は据え置くものの商品の容量を減らし実質的な値上げをする事を指す用語です。
音を立てない・無言などの意味があるsilent(サイレント)が語源となっていて、メーカーなど発売元は大々的に発表は行わずに、消費者からするといつの間にか気づかないうちに値上げされてたように感じる事からサイレント、つまり音もなくひそかにといった意味合いで名づけられた言葉です。
発売元から正式に発表されたり、報道などで広く知れ渡った場合はサイレント値下げと言われる事は少なく、発表はしてもひっそりと行っていたり、全く発表せずに値上げした場合がサイレント値上げとされる事が多いです。
あまりにも値上げ幅が大きかったり反発を招くような値上げを行うと、ツイッターなどのSNSで炎上したりする場面も見られます。
サイレント値上げの例としては、高級ブランドのバッグが、年々少しづつの値上げで気づかず、数年前の価格を調べたら今よりも30%も安かったとか、映画のサブスクリプションの値段が大した発表もされずにサラッと500円アップしていた、映画の値段が知らないうちに200円アップしていた、500ml入りのペットボトルのジュースが450mlになっていた、等があります。
値上げについては様々あるため一概には言えませんが、インフレによる物価の上昇に合わせたためや、原料や材料の値上げによるもの、収益確保のため、円高・円安の影響などが考えられます。
ステルス値上げの表現や使い方です。
- いままでコスパ良かったけどサイレント値上げされてた
- サイレント値上げで20%も減ってたのか
- 知らない間にサイレント値上げされてて萎えた
- サイレント値上げが露骨すぎてすぐにわかるレベル、サイレントと言えるのか
- またサイレント値上げしてるじゃん
- とうとうサイレント値上げか
- サイレント値上げより価格上げていいよ
- いつものお弁当のから揚げが小さくなってた、サイレント値上げってやつか
- あれなんか小さい、サイレント値上げされてる?
- あまりにも露骨なサイレント値上げは反発食らうよ
よく似ている、または同意語として扱われる用語として「ステルス値上げ」または「シュリンクフレーション」がありますが、これらは内容量を減らして価格据え置きのパターンで使われており、サイレント値上げは内容量などは変わらず価格だけ上がった場合も含む点が異なります。
発祥時期についてははっきりしませんが、遅くとも2014年にはネット上で使われており、ツイッターなどSNSで少しずつ目にする場面が増え、2022年現在でも頻繁に使われるわけではないためあまり知名度はありませんが、いつの間にかびっくりする位の値上げが行われていた商品などが見つかると、トレンドワードになる場合もあります。