「チル」は英語の「chill out」(チルアウト)から由来した言葉で「くつろぐ」や「まったりする」「落ち着く」といった意味の俗語で、「チルってる」「チルしてる」「チルする」「チルる」といった表現があります。

主にツイッターなどのSNSや個人ブログなどで使われ、非常に稀ではありますがネット以外でも若い人が使うのを耳にします。

ただ、あまり普及している用語とは言えず、知っている人は若年層の一部か、チルアウト系の音楽(下の項目で説明)を聞く方に限られる状態です。

チルには以下のような使い方や表現があります。

  • 近所の落ち着いた雰囲気のカフェでチルってる
  • 今日はチルるよ!久しぶりの休みだもん
  • あさってチルする予定だったけど仕事入った
  • 2人でチルしようよ
  • 海辺でチルしてる
  • ノリのいいナンバー聴いた後はチル曲で気持ちを落ち着かせてる

chillは「寒気」や「肌寒い」という元々の意味があります。
アメリカでは以前から俗語・隠語で上記のようなリラックスした状態を示す「chill out」や「chilling」が使われていましたが、一般的に広く認知されたのはハウスユニット「The KLF」が1993年に発売した「Chill Out」と言えます。

ダンスフロアで流れているアップテンポなHIPHOP等と比べ、明らかにダウンテンポで一息つける曲調となっています。

この作品によって「チルアウト」という言葉が広まるのと共に新しい音楽のジャンルとしてのチルアウトが確立されたきっかけとなり、このジャンルは後にアンビエント・ハウスやアンビエント・テクノに発展するなどムーブメントを起こします。

日本でもチルアウト系の音楽が少しずつ広まっていくと同時に「チル」という言葉も使われ始め、2016年6月4日には日本テレビ系で放送された「有吉反省会」では、テラスハウスに出演していたタレントの今井華さんが「チルってます」と発言したことでこのチルが注目されました。

また、アメリカ生まれのリラクゼーションドリンク「CHILL OUT」なるものも存在しています。

こちらも言葉の由来通り『全ての人々にリラックスのきっかけを提供し、クリエイティビティを少しでもサポートしたい』というコンセプトから誕生したとのこと。

通販の他、成城石井やナチュラルローソンやサーフショップなどのドリンクのコンセプトに合わせた店舗にて販売されています。